H28年省エネ基準の判定には、1棟ずつ計算で行う建築主の判断基準と仕様基準があります。
ここでは、建築主の判断基準となる計算方法について解説します。
1.外皮の性能基準
1)外皮平均熱貫流率(UA値)
屋外にどのくらい熱が移動するかを表す指標が熱貫流率です。外皮熱貫流率とは、住宅全体からの熱損失量と天井、壁、床、窓などの外皮合計面積で割った値です。数値が小さいほど断熱性能が高い住宅です。
■地域区分ごとの基準値
地域区分 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
UA値 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | - |
2)冷房期の平均日射取得率(ηAC値)
住宅に日射がどの位入ってくるかを表したのが日射熱取得率です。平均日射熱取得率とは、住宅全体の日射取得量を天井、壁、床、窓などの外皮の合計面積で割った値です。数値が大きいほど、日射熱が侵入しやすい住宅です。
■地域区分ごとの基準値
地域区分 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ηAC値 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | 3.2 |
平成28年省エネルギー基準に基づく外皮計算書 (【H28】木造戸建て住宅[標準入力型]EXCEL版 ver2.4)は(一社)住宅性能評価・表示協会のウェブサイトよりダウンロードください。
2.一次エネルギー消費量基準
住宅・住戸の居室における用途面積・地域区分や延床面積に応じて、家電を除く各設備機器によるエネルギー消費量を「エネルギー消費性能計算プログラム(住宅版)」にて評価します。
一次エネルギー消費量計算プログラム・技術解説は(独)建築研究所のウェブサイト「3. 計算支援プログラム及び補助ツール」の項 をご参照ください。
一次エネルギー消費量の算定には外皮平均熱貫流率(UA値)、冷房期日射熱取得率 (ηAC値)、暖房期日射熱取得率 (ηAH値)が必要です。