見えない箇所は重視される割に2~3割が相談・検討せず・・・後悔度は高く上位を独占
家づくりでまず重視するのは「間取り」や「収納スペース」など目に付きやすい 箇所。しかし「耐久性」や「断熱性」「耐震性」「防湿性」など建物躯体の性能に関わってくる項目、すなわち、「家が建ってしまえば“見えない箇所”」を重視する人もそれぞれ8割近くに上ります。
しかしながら“見えない箇所”については、「依頼先に相談しなかった」、あるいは「検討すらしなかった」という人が多く、上記項目に加え「耐火性」「遮音・防音性」「省エネ性」の各項目とも、2~3割の人が相談・検討をしなかったと回答しています。
「間取り」や「収納スペース」、バス・キッチン等の「室内設備」については、具体的なイメージを抱いた上で積極的に選定に参加している一方で、“見えない箇所”については、重要性を認識しながらも具体的な行動をとりあぐねている状況が示唆されます。
「家づくりで重視したこと」と同じ項目で、「次に家を建てるとした場合に重視したいこと」を質問したところ、すべての項目において「次に重視したい」という回答が多くなり、すなわちこの差分が「改善したい点=後悔している点」であると考えられます。後悔度が最も高いのが41ポイントの「省エネ性」、次いで33ポイントの「断熱性」、「維持管理の容易さ」「遮音・防音性」、30ポイントの「防湿性」となり、いずれも“見えない箇所”の後悔度が高くなっています。
「見えない箇所」(例:断熱)にこだわった人ほど住み心地についての満足度が高い
一方、“見えない個所”にこだわって家づくりに取り組んだ人ほど、完成後の住まいの住み心地について満足度が高いという結果が得られました。一例として「断熱材」に関して依頼先に相談し要望が反映された人では、“室内の暑さ・寒さ”や“光熱費”での改善効果を強く実感しています。“見えない箇所”にまでこだわった家づくりを行っている方は、断熱性能のみならず住み心地に影響を与える幅広い項目も重要視している傾向があります。その結果、室内の空気の“乾燥”や“きれいさ”といった点にまで高い満足度を得ているということが明らかになりました。また、3割(30%)の人が、自分自身の体調・健康状態についても「とても良くなった」と改善を感じており、“見えない箇所”が及ぼす影響を重要視することの大切さが示唆されます。