一次エネルギー消費量の基準 「BEI」 とは
BEI(Building Energy Index)
建築物省エネ法では、住宅・建築物の一次エネルギー消費量の基準の水準として、「BEI」という指標を用います。
BEIは、実際に建てる建物の設計一次エネルギー消費量を、地域や建物用途、室使用条件などにより定められている基準一次エネルギー消費量で除した値で評価し、新築される住宅・建築物の一次エネルギー消費量基準に適合となる水準は、BEI≦1.0となります。
つまり、新築される建築物においては、設計一次エネルギー消費量が基準一次エネルギー消費量以下であれば省エネ基準に適合しているということになります。

■BEI値の該当基準
BEIの値 | 該当基準 |
BEI ≦ 0.75 | ZEH+基準 |
BEI ≦ 0.80 | ZEH基準 |
BEI ≦ 0.9 | 誘導基準 |
BEI ≦ 1.0 | 省エネ基準 |
■一次エネルギー消費量の基準
住宅・住戸の居室における用途面積、地域区分や延床面積に応じて各設備機器による
エネルギー消費量から算出します(WEB上の算定プログラムを使用して計算します)。

住宅トップランナー制度
平成29年4月に施行された住宅事業建築主基準(住宅トップランナー制度)、建築物省エネ法のひとつであり、機械や器具を対象として、エネルギー消費を抑えるための努力義務をするよう定めている制度です。
対象は年間150戸以上供給する建売戸建住宅の事業者のみに対する基準でしたが、新たに年間300戸以上を供給する注文戸建住宅事業者、年間1000戸以上供給する賃貸アパート事業者が追加され、令和元年11月16日に施行されました。
注文戸建住宅 | 賃貸アパート | 建売戸建住宅 | |
目標年度 | 2024年度 | 2024年度 | 2020年度 |
一次エネルギー 消費量基準 |
各年度に供給する全ての 住宅の平均で 省エネ基準▲25%に適合 BEI ≦ 0.75 |
各年度に供給する全ての 住宅の平均で 省エネ基準▲10%に適合 BEI ≦ 0.90 |
各年度に供給する全ての 住宅の平均で 省エネ基準▲15%に適合 BEI ≦ 0.85 |
対象となる事業者 | 年間300戸以上 供給する事業者 |
年間1,000戸以上 供給する事業者 |
年間150戸以上 供給する事業者 |
断熱性能が高い家では、冬場に起きやすいヒートショックや、結露によるカビの繁殖なども防ぐことが期待でき、暮らす人の健康を守る住宅になります。
また基準を満たした住宅は、空調の使用を抑えることで光熱費を抑えることができるため、お財布にも優しい暮らしが可能になります。
エネルギーは人が生活するうえで必要不可欠なものですが、省エネ住宅にすることによって、地球にも人々にも快適な環境にすることができます。
トップランナー基準がある背景にも注目しながら、省エネな家づくりをしていきましょう。