屋根のかたち
屋根にはさまざまなかたちがあります。
屋根のかたちは屋根葺き材料やその葺き方により、また屋根自体の構造によっても色々なかたちに変化します。
その上、屋根のかたちは時代による流行のような物があります。 それは所詮、人が作り出したものですが、しかし衣服や髪型などの単なる流行のように、人々の好みの変化とだけでは説明できない複雑な要素を含んでいるもののようです。
この数十年間の日本の屋根のかたちを例にとって考えても、第二次世界大戦までの戸建住宅の屋根はほとんどが入母屋型で、切妻屋根は棟割長屋か安普請の町屋の屋根と相場が決まっていたものが、戦後にわかに切妻屋根が増え、 それも今までの日本ではほとんど見られなかった緩勾配の屋根が好まれるようになりました。
そしていま、屋根勾配がまた本来の勾配に戻りつつあるように見える一方で、屋根のかたちにも、方形や寄棟型のものが少しずつ増え始めています。
参考資料:「(株)日本屋根経済新聞社 屋根の知識」