結露の仕組み
空気が含むことができる最大の水蒸気量は、温度によって異なります。例えば20℃空気では17.3g/m3が含める最大水蒸気量です(A)。この状態が相対湿度100%の状態です。
室温20℃相対湿度50%とすると、1m3の空気中には17.3g×0.5≒8.7gの水蒸気が含まれていることになります(B)。
この空気が冷やされると、相対湿度は上がっていき、15℃で67%(C)、9℃で100%(D)になり、これ以上水蒸気を含めない状態になります。
この温度を露点温度と呼び露点過度より温度が下がると、水蒸気は水滴などの目に見える液体の水となって現れます。これが結露です。

表面結露
ガラスや壁の表面で発生
窓ガラス面や、暖房していない部屋の壁など、他より冷たい箇所に暖かく湿った空気が移動し表面に水滴となって現れる結露です。

内部結露
壁や天井などの躯体の中で発生
壁の中など、建物内部で発生する結露です。
壁の中に断熱材を充填した壁では室内の壁の表面温度は露点温度以上に保たれ、表面結露が発生することはありません。
しかし、室内側に防湿層が無い場合には、水蒸気が壁の中に浸入し、温度が冷えて断熱材の中で結露が発生する危険性があります。これが内部結露です。

結露を防止する方法
表面結露を防止する方法
ガラスを複層化したり、躯体内に断熱施工をすれば表面湿度が上がるので表面結露を防げます。役割もあります。
内部結露を防止する方法
内部結露対策のポイントは、「防湿」と「湿気の排出」です。
「防湿」は、断熱材の室内側に防湿フィルムを施工する事、「湿気の排出」のためには、断熱材の外側に通気層を設ける事で内部結露を防げます。
通気層は水蒸気を排出するだけでなく、夏の日差しによる外壁材の加熱を和らげる効果もあり、住宅の寿命を延ばす役割もあります。
