HEAT20
HEAT20は長期的視点に立ち、住宅における更なる省エネルギー化を図るため、断熱などの建築的対応技術に着目し、住宅の熱的シェルターの高性能化と居住者の健康維持と快適性向上のための先進的技術開発、評価手法、そして断熱化された住宅の普及啓蒙を目的として2009年に「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」として発足した団体でメンバーは研究者、住宅・建材生産者団体の有志で構成されています。Investigation committee of Hyper Enhanced insulation and Advanced Technique for 2020 houses の頭文字からとった略称からHEAT20と呼んでいます
HEAT20 外皮性能 G1・G2 断熱性能推奨水準 外皮平均熱貫流率UA値[W/(㎡・K)]
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推奨グレード | 地域区分 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | |
HEAT20 G1 | 0.34 | 0.34 | 0.38 | 0.46 | 0.48 | 0.56 | 0.56 |
HEAT20 G2 | 0.28 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.34 | 0.46 | 0.46 |
日射遮蔽性能については、HEAT20では平成28年省エネ基準の基準値を満足することを最低条件として、それ以上の高い水準値を設けていません。夏期のの日射熱遮蔽と冬期の日射熱取得について、地域に応じたバランスのとれた開口部計画(窓及び付属部材、庇等の日除け等の計画)が必須です。
(参考) 平成28年省エネ基準 冷房期の平均日射熱取得率の基準値 ηAC値[-]
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基準名 | 地域区分 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | |
H28年省エネ基準 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 |
HEAT20 外皮性能グレードと住宅シナリオ (2017年2月一部修正)
表1 想定する暖房方式
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地域区分 | 1・2地域 | 3地域 | 4~7地域 | |||
暖房方式 【暖房時間】 |
LDK | 連続暖房 【24時間】 |
連続暖房 【平日24時間、休日19時間】 |
在室時 暖房 (深夜・日中は除く) |
【平日:14時間】 【休日:13時間】 |
|
主寝室 | 在室時暖房 (深夜・日中は除く) |
【全日:9時間】 | 【全日:3時間】 | |||
子供部屋 | 【平日:3時間】 【休日:7・10時間】 |
【平日:3時間】 【休日:7・10時間】 |
||||
和室 | 暖房無し | 暖房無し | 暖房無し | |||
トイレ 廊下 浴室 洗面室 |
暖房無し |
表2 冬期間、住宅内の体感温度が15℃未満となる割合 (表1の暖房方式におけるシミュレーション)
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外皮性能グレード | 1,2地域 | 3地域 | 4~7地域 |
(参考)H28年基準レベルの住宅 | 4%程度 | 25%程度 | 30%程度 |
G1 | 3%程度 | 15%程度 | 20%程度 |
G2 | 2%程度 | 8%程度 | 15%程度 |
表3 冬期間の最低の体感温度 (表1の暖房方式におけるシミュレーション)
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外皮性能グレード | 1,2地域 | 3地域 | 4~7地域 | |
(参考)H28年基準レベルの住宅 | 概ね10℃を下回らない | 概ね8℃を下回らない | ||
G1 | 概ね13℃を下回らない | 概ね10℃を下回らない | ||
G2 | 概ね15℃を下回らない | 概ね13℃を下回らない |
下の表4、表5はH28年基準レベルの住宅(表1に示す暖房方式)の暖房負荷との増減比率を示したものです。外皮性能をG1・G2レベルに向上させた住宅では、高効率設備機器の採用、放射環境の向上により暖房設定温度を低くするケースが多いこと、暖房時間の短縮などの住まい方の工夫により、表に示す値よりさらに省エネルギー効果が期待できます。
*ここで言う暖房負荷とは、暖房のために必要な熱量を示します。暖房用設備の一次エネルギーではありません。
表4 表1の暖房方式における暖房負荷削減率 (平成28年基準レベルの住宅との比較)
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外皮性能グレード | 1,2地域 | 3地域 | 4~7地域 |
G1 | 約20%削減 | 約30%削減 | |
G2 | 約30%削減 | 約40%削減 | 約50%削減 |
表5 全館連続暖房方式における暖房負荷削減率 (平成28年基準レベルの住宅で表1の暖房方式とした住宅との比較)
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外皮性能グレード | 1,2地域 | 3地域 | 4,5地域 | 6,7地域 |
G1 | 約10%削減 | 約10%増加 | 約30%増加 | 約50%増加 |
G2 | 約20%削減 | 約10%削減 | H28年基準レベルと概ね同等のエネルギーで全館暖房が可能 |